パソコン本体のメインメモリを利用して、Windowsの高速化と保護を図るためのソフト。「SSD革命/SpeedAdvance」は、Windowsの動作中にしばしば発生するシステムドライブへの書き込みを、メインメモリ上に作成した一時ファイルへの書き込みに替えることで、高速な動作を実現するユーティリティ。SSD(Solid State Drive)やハードディスクに比べて書き込みの速いメインメモリに書き込みを行うため、動作が高速化する(「SSD革命」という名称だが、ハードディスクでも利用できる)。さらにSSDでは素子の性質上、書き込み回数に制限があるが、書き込みがメインメモリに対して行われ、ディスクへの書き込みが減少するため、長寿命化にも寄与する。
インストールすると、システムドライブへの書き込みが自動的に検出され、メインメモリ内に作成された一時ファイルに書き込みが誘導されるようになる。(書き込まれた内容の)読み込みもメインメモリから行われるため、処理は高速に行われる。
高速化のほかに、システムの保護も実現する。システムドライブへの書き込みは、(単なる一時記憶のほか)レジストリや各種設定ファイルなどの記録・変更の際にも行われ、次回以降にWindowsを起動する際の設定として残される。「SSD革命/SpeedAdvance」では、システムに対する変更はディスクではなく、メモリ中に行われるため、Windowsを再起動すれば、それまでに行われた変更は再起動後に反映されない。不意のパソコン環境の変更や破壊、動作不具合などが発生しても、簡単に元の状態に戻すことができる。
使い方は簡単。メインメモリで一時ファイルに割り当てるサイズを指定し、「システムドライブの高速化・保護」を実行するだけでよい(通常は初期状態の設定で問題はない)。作業中に一時ファイルの残容量が足りなくなった場合は、(1)現在の状態をシステムに適用後、高速化・保護を継続、(2)再起動、(3)シャットダウン、のいずれかから動作を選択できる。残容量が足りなくなる前に、メッセージやビープ音でアラーム通知する機能もある。現在の高速化・保護状況は、別ウィンドウ(モニターウィンドウ)で確認できるようになっている。
「SSD革命/SpeedAdvance」終了時には、一時ファイルに書き込まれたデータをシステムドライブに書き込むか破棄するかを選択できる。データの書き込みを選択すれば、レジストリや設定ファイルなどの変更が記録され、次回起動時に反映される。書き込まない場合は、「SSD革命/SpeedAdvance」を起動してからの変更内容はすべて破棄される。
そのほかにも、
- OS起動時に高速化・保護機能を開始
- Windowsの仮想メモリとして使われる「ページファイル」の保護
などを指定することが可能だ。