iOSデバイスのコンテンツ管理に必須のiTunesは、大量のコンテンツを登録すると動作速度が鈍くなるなど、あまり使い勝手がよいとはいえない。また、iTunesからの一方的な同期(上書き)しかできないので、場合によっては「デバイス側で登録したデータなどが消えてしまう」といった問題も生じやすい。そこで便利なのが、デバイスからMacへの転送も行えるコンテンツ管理ソフトだ。「AnyTrans for Mac」を使えば、デバイスからiTunesにデータを一括して転送できる。ひとつのデバイスを挟んで、別のMacやWindowsのiTunesライブラリを同期させることも可能だ。
対象のアイテムを一覧リストから選択して、コンテキスト(右クリック)メニューで転送先を選ぶのが基本だが、プレイリストやアーチスト/アルバム単位で一括転送する場合には、ウィザード機能「iWizard」が便利。
- 転送先(iTunes、Macフォルダ、iOSデバイス)
- 転送する単位(すべてのメディア、プレイリスト、ファイルごと)
- 転送対象とするアイテム(曲名やアプリケーション名など)
の順に指定してゆくことで、簡単にコンテンツを転送できる。Windows版「AnyTrans」とは異なり、Mac版では写真データを扱えないのがちょっと残念だが(アップデートに期待したい)、全体としてとても満足できる仕上がりだ。操作時にiTunesを介さないとはいえ、MacにはiTunes(9以降)およびiTunesモバイルデバイスドライバをインストールしておく必要がある。
(坂下 凡平)