フォルダの表示設定は人それぞれで、好みに応じて選べるようになっているが、なぜか勝手に切り替わってしまっていらいらした経験がある人も多いだろう。そんな人のために、表示モードを強制的に固定しようというのが「CabFixer」の基本的な狙いだ。一時的に表示設定を変更してそのままフォルダを閉じてしまっても、次に開くときは自動的に変更してくれるので確実だ。あらかじめ設定を書き換えるというより、フォルダを開いたあとで強制的に変更するという感じなので、わずかにタイムラグがあり、切り替えているところが見えたりもするが、実用上は別段問題はない。これとは別に使いやすいなと思ったのが、ツリービュー(フォルダツリー)を表示してくれる機能と「開くを大きく」という機能。前者は「マイコンピュータ」などのフォルダを開いたときにツリービューもいっしょに表示してくれるもので、Windows XPでいうとエクスプローラバーのところにタスクの代わりに「フォルダ」を表示させたのと同じになる。ただし、一度ウィンドウを閉じて、もう一度開いたときもツリービューが表示されるのが大きな違いだ。
「開くを大きく」は「ファイルを開く」や「名前をつけて保存」の時に現れるダイアログボックス自体を拡大してしまうので、リストエリア自体も大きくなりファイルの一覧性がアップする。ただし、Microsoft Excel 2000などでは大きさに変化は見られなかったし、Windows付属のメモ帳で試したところ、Windows 98では大きさが変わるものの、Windows XPではExcel同様で変化は見られなかったので、ダイアログボックスの作り方によって差が出るようだ。
また、筆者が試用した範囲では、フォルダウィンドウのサイズを統一する機能をWindows XP上で使うと、なぜかタイトルバーだけになってしまうという症状が見られた。幸いウィンドウの輪郭をドラッグするだけで普通の状態に戻すことができたが、Windows XPで使いたいという方は気をつけた方がいいかもしれない。
ソフトの性格上、ややわかりにくい面もないとはいえないが使い方そのものは簡単。フォルダの操作性にこだわりがある人なら試す価値のある一本だ。
(福住 護)