ごく普通の少女が、ヌイグルミのクマとともに異世界で魔王退治を行う、ほのぼのとしたファンタジーRPG。個性的なキャラクタと独特の世界観、童話のようなストーリーが魅力。主人公は小学2年生の少女「クミ」。クリスマスイブの夜、不器用な母親が作ったクマのヌイグルミ「グレ(グレイ)」をプレゼントにもらう。ところがグレは、なぜか自分で動き、考え、しゃべることができたのだ。動くところを見つかってしまい、部屋から逃げ出したグレを追いかけるクミ。いつのまにか知らない世界に迷い込み、突然現れた王様に「王女ミルフィーユ」と間違えられる。魔王を倒す救世主と勘違いされたクミは、しかたなく魔王と戦う旅に出る……というストーリー。ゲームの進行にしたがって、母親が作ったヌイグルミが動き出した理由や、一国の王女が魔王討伐に赴く理由、クミが異世界に飛ばされる理由など、さまざまな謎が解き明かされていく。
ゲームの特徴は、日数制限があること。ミルフィーユ姫の国は、クリスマスのお菓子を売ることで財政を潤している。そのため、クリスマスよりも前、すなわち24日までに魔王を倒さないとならない。クミは12月7日から旅をはじめることになるが、休養のために宿屋に泊まりすぎると、時間切れでゲームオーバーになってしまう(ただし、24日までにある街に到達している場合は、タイムリミットが31日に延びる)。したがって、休養のタイミングやアイテムの上手な利用がポイントになってくる。また、仲間になる人間は宿屋や薬草アイテムなどで回復できるが、ヌイグルミであるグレは、クミが「裁縫道具」を使って繕わなくてはならない。
装備やアイテムなどを手に入れるためには「シュガー」と呼ばれるお金が必要。ただし、敵を倒すだけではお金は手に入らない。倒した敵を調べ、毛皮などの材料を手に入れて下取り屋に売ることで、手持ちのお金を増やしてゆく。そのほかの基本的なシステムはオーソドックスなもの。町や村で情報を集めながら、敵と戦ってレベルアップしてゆく。