ソフトを開発しようと思った動機、背景
Webページを制作する仕事を受けた際、デザイン担当からもらった資料が手描きのイメージをPDF化したものでした。HTMLで表現する際の色値は、PDFを表示したハードコピーを画像ソフトに取り込み、スポイト機能で色を拾っていました。複数のページが存在する場合は、何度もハードコピーを取るなどしていたため、これを自動化すべく「Color Picker」を制作しました。社内ではWebサイト開発チームだけでなく、C#やDelphiの開発チームもいたため、これらの言語での色値表現にも対応させ、「これなら社外の人にも使ってもらえるだろう」と、フリーソフトとして公開することにしました。
使うにつれ、「いまの色よりちょっと鮮やかに」「全体的にパステル調に」「同じ明るさのまま青系に」といった要望が多く、拾った色を加工する機能も追加しました。
開発中に苦労した点
開発の発想が「ハードコピー」→「色取得」だったため、静止画を作ることからはじめてしまいました。いま思うと、やや無駄にメモリを使っている面もあり、より効率のよい方法があるような気もしていますが、現在も十分高速起動であるため、そのままにしています。
最近追加した色加工では、HSBの表現の癖(明度0の場合に色相情報が欠落するなど)に苦慮しましたが、通常運用には堪えられる精度になったかと思います。
ユーザにお勧めする使い方
ぜひ、クイック起動に入れてお使いください。「この部分をこんな感じの色に調整してほしい」といった要望があった場合、感覚値ではなく、具体値を決定してしまうのも便利な使い方だと思います。
今後のバージョンアップ予定
ほしいと思った機能を盛り込んだVer.3.0をリリースできたので、いまのところバージョンアップの予定はありません。お使いいただいている方の声を聞ける機会があれば、積極的に対応しようと考えております。次バージョン開発の際には、メモリ消費量の低減も考えてみようと思います。
((株)ウィンシステム)