3. 多彩なテンプレートやデザインを収録し、自由度の高いレイアウト
GitMindには議事録、ブレインストーミング、作業計画といったテンプレートが多数収録されている。仕事で使うテンプレートはほぼ全て揃っていると言えるだろう。さらに旅行プラン、読書ノート、年表といったプライベート用に使えるテンプレートが収録されているのも興味深い。普段は業務で利用をしつつも、
休日のプランを立てたり、趣味の仲間と何かを計画したりといったことにも役立つ。デザインは自由に変更することができる。あとからテーマを変更して見栄えを大きく変えることも可能だ。さらに細かい部分はレイアウトやスタイルの変更機能を使うことで、自分だけのオリジナリティのある文書を作成できる。
GitMindには「フォーマットペインター」という機能がある。特定のノードを強調したり色を変えたりといったようなデザインをすることがあるが、この機能を使えば手本となるノードのスタイルをコピーして他のノードにまとめて貼り付けることができる。
デザインに関する設定はあとから自由に変更できるので、まず最初はさっと書いて、あとでレイアウトを調整していくやり方がおすすめだ。
唯一デザイン関連でのマイナスポイントに感じたのは、収録されているアイコンの種類だ。マインドマップを作る際に箇条書きにして頭に数字を入れたり、◯×など記号を入れたいケースが多々あるが、そういったアイコン類はあまり収録されていない。
ただこれに関しては、絵文字を利用するなど工夫をすれば解決するので大きな問題ではないと思われる。
4. サクサクと動作する
筆者はマインドマップは、マウス操作などをせずキーボード操作だけでいかに素早く入力できるかがポイントだと考えている。
GitMindはその点よく考えられており、操作はほぼキーボードショートカットだけで対応できる。例えば、リターンキーを叩けば同一階層にノードを追加し箇条書きをするのに素早く入力できる。
TABキーで子ノードを追加する。
メニュー内にショートカット表が入っているので、いつでも確認できる。
慣れれば手書きをするよりも断然素早く入力できるので、会議やセミナーでも正確なメモ取りを素早くおこなうことができるだろう。
一点、マイナスポイントというわけではないが、個人的に欲しい機能がある。ノードやブランチの数が増えていくと縦方向に広がってしまい視認性が悪くなるので、ある程度先のブランチは畳んでおきたくなってくる。
その際に「ひとつ先の階層のブランチを簡単に開閉する」機能が欲しい。
現状は選択したノードにつながっているブランチしか開閉できないので、1階層下のノードをまとめて選択し開閉する必要がある。
5. アウトライン表示対応
基本的には「マインドマップ」の表示方法で見ることになるが、GitMindには「アウトライン」の表示方法にも対応している。
マインドマップモードは全体の構成を確認できるのが利点だが、アウトラインモードは上から下に流して読むのに向いている。
例えば完成した文書を流れで追ってみるのに便利だ。
6. 他形式ファイルの読み込みと書き出しが便利
ここまで読んでGitMindに興味は持った方の中に「他のマインドマップを使っているからそのデータを移行したい」と考える方も多いだろう。GitMindは他のマインドマップ作成データの読み込みにも対応している。
しかし現時点ではXMind形式のみとなる。
それ以外のマインドマップの形式には対応していないが、現在使用しているマインドマップツールがXMind形式で書き出しができるのであれば、その形式で書き出すことで移植ができるだろう。
対応形式は今後増えていくことに期待したい。また、出力は画像形式、PDF、WORD、TEXTに対応している。
GitMind専用形式での保存(バックアップ)もできるので、他のアカウントに移行をしたい場合などに使えるだろう。
【4】GitMindの活用Tips
GitMindを使う上での活用Tipsを紹介したい。GitMindの活用のポイントは、どの様に共有、アウトプットするかどうかであると考える。
GitMindは複数名での共同編集作業をすることができる。
共有リンクを作ってメンバーを招待すれば、共同で1つのマップを編集できる。
そして、本原稿執筆時点(2022年11月)に大型アップデートがされた。
共同編集において、複数名での同時編集の機能が搭載された。
これは大変嬉しいアップデートだ。
共同編集相手がいま何を編集しているかをリアルタイムに確認できるのだ。
これにより、例えばお互いに好きな時間に自由に編集できるようになった。
また、オンライン会議で相談しながら同時に書き込んでいくのも有効だ。また、完成した文書にパスワードを設定して不特定多数の人に公開することができる。
例えば、このようなケースに対応できる。
- プロジェクト概要を関係者全員に公開
- ノウハウやマニュアルを作成して一般公開
URLリンクを開くだけでブラウザーですぐ閲覧できる(アプリも会員登録も不要)ので、プロジェクトメンバーに見せるのに最適だ。
パスワード設定をして閲覧者を制限、社外の情報漏洩防止も大丈夫だ。また情報をWebサイトやSNS上で共有して集客するケースにも向いている。
魅力的な情報を公開すれば拡散され、認知度の拡大に役立つだろう。
逆にパスワード制限をして、セミナーやスクールの受講生だけの特典として配布することも可能だ。
マップの保存可否も設定できるので、情報流出も防ぐことができる。
最後にファイルとして書き出して、メールなどで共有する方法もある。
そのまま印刷をしたい場合はPDF形式で、テキスト形式で見せたい場合はWORDやTEXT形式で書き出せば良い。
最後に、今回GitMindを活用してみて良いと思ったのがプログラムのアップデート頻度が非常に多い点だ。
実際に使ってみて何か問題があっても修正対応など行われることも期待が持てる。
これこそがクラウドサービスの真髄ではないかと思う。